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昇華転写プリントは専用シートにデザインを印刷して気化させるプリント方法
昇華転写プリントは後縫製と言われる方法で、ポリエステル生地にプリントしてからTシャツのパーツに裁断するので、見頃や袖などの合わせ部分でもデザインの継ぎ目がなくオリジナルTシャツをつくることができます。
また、既成Tシャツはプリントできない部分も昇華転写プリントならすべての場所にプリントすることが可能です。
同じようなプリント方法で転写プリントがありますが、プリントの仕上がり具合などが大きく変わってくるので詳細は後ほど解説します。
基本情報
特性 | 最低 版数 |
濃色 印刷 |
細部 表現 |
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転写 | 無し | 不可 | ◎ |
価格帯 | 短納期 対応 |
最大サイズ (mm) |
生地種別 |
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高 | △ | なし | 綿 :× ポリ :◯ ナイロン:× |
昇華転写の特徴
大型のインクジェットプリントで昇華転写用シートにデザインをプリントします。出力した用紙をポリエステル生地(Tシャツになる前の生地の状態)に熱でインクを転写、気化させて浸透するプリント方法です。
昇華転写の最大の特徴は、フルカラー総柄の全面プリントができますが、メリットもあればデメリットもあるので注意点をご紹介して行きます。
印刷の仕組み
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インクジェット機で転写紙にデザインを印刷します。 |
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生地と転写紙を合わせて熱圧着させると、転写紙からインクが生地に浸透して行きます。 |
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昇華インクが気化して生地に定着します。 |
プリントできる生地はポリエステルに限定される
発色が良く全面プリントができる昇華転写プリントですが、インクがポリエステルのみに気化して定着するため、ポリエステル素材にしかプリントすることができません。ポリエステル素材が入った生地もありますが、ポリエステルの割合が少ないほどインクの定着が悪くなり発色が悪くなってしまいます。
しっかりときれいに発色させるためにはポリエステル素材を選びましょう。
ポリエステル素材と昇華転写のバランスが良い
サッカーやバレーボールなどスポーツチームのユニフォームや最近では浴衣などにも昇華転写プリントが使われています。ラバープリントや転写プリントなどほかの印刷方法と違いインクが生地に染み込んで定着しているので総柄でも生地の質感や通気性を損ねることなく使用できるのが良いですね。
ポリエステル素材なので速乾性があり乾きやすいのが特徴。汗をかきやすいユニフォームには最適な素材とプリント方法と言えます。
裏表全面プリントが可能
シルクスクリーンプリントでは難しい、Tシャツ全面にプリントすることができます。ユニフォームであるような全面ストライプや全体的にグラデーションがかかっているようなデザインには昇華転写がおすすめです。
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布合わせ部分のデザインが繋がる
プリントしてから裁断・縫製する、後縫製ならではの最大の魅力が布合わせ部分のデザインが繋がるのが特徴です。
既成のTシャツにプリントする場合、Tシャツの表と裏を分けて印刷するので、脇などにデザインが繋がらない部分やプリントできない場所ができてしまいます。
昇華転写プリントは、反物の状態でパーツの雛形がありそこに合わせてデザインし、裁断から縫製をするので肩や脇などパーツのつなぎ目もデザインを繋げることが可能です。
前身頃・後身頃・袖の3点が合わさる部分。
ドットやレースのつなぎ目がきれいに合っています。
前身頃・後身頃が合わさる脇部分。
細かいデザインでもほぼ柄が繋がります。
発色が良い
転写プリントは転写紙にデザインを印刷してから布に転写するため、写真や細かいデザイン、色の表現などの発色や再現性が高いです。
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インクがひび割れない
生地にインクがしっかりと浸透しているため、着用や洗濯による劣化や生地の引き伸ばしによるインクのひび割れはほとんどありません。この耐久性はTシャツプリントのスタンダードであるシルクスクリーンプリントや転写プリントに比べてもしっかりとしています。
シルクスクリーンプリントとは?
Tシャツプリントの主流であるシルクスクリーン印刷と版を徹底解説
濃色生地には向かない
白生地のみに対応しています。ブラックやネイビーなどの濃色生地にプリントすると、デザインが生地に染み込んだような仕上がりになってしまいます。色によってはほとんど発色しなくなるので、濃色生地にプリントしたい場合はシルクスクリーンプリントやインクジェットプリントをおすすめします。
昇華転写プリントで色付きのTシャツにしたい場合は、Tシャツ全体をベースカラーにしましょう。
ブルーTシャツにしたい場合は、画像のように全体的にブルーにするとブルーTシャツになります。
お届けまでの時間がかかる
お見積もりやデータの確認があるので、完全データ入稿のお客様でお届けまで最速でも2週間半程度必要になります。デザイン作成がある場合は作成時間もかかってきますので、お届け日数は余裕を持ってください。
アイロンや乾燥機が使えない
昇華転写プリントは、熱によって繊維にインクを定着させています。アイロンや乾燥機などで再び熱を加えると再びインクが気化してしまい、色落ちや色移りをする可能性が高いのでアイロンや乾燥機の使用は避けてください。
タオルにもプリントできる
マフラータオルや手拭きタオルなどのポリエステル素材のタオルやマイクロファイバータオルにも昇華転写プリントは最適です。タオルの繊維にもきちんとインクが気化して染み込むので、タオルの柔らかい風合いや使い心地を損ねることなくフルカラープリントをすることができます。また、しっかりと熱定着しているため、色落ちが少ないのも特徴です。
昇華転写プリントと転写プリント2種・インクジェットプリントの違い
昇華転写プリントのように専用紙にプリントしてから熱転写する印刷方法で、トナー転写プリント、デジタル転写プリント、全面印刷ができるインクジェットプリントがあります。仕上がりやプリント方法に大きく差があります。それぞれを比較してみましたのでそのデザインに一番合ったプリント方法を決めて行きましょう。
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トナー転写プリント 専用紙にデザインを印刷してから熱圧着でプリントする方法です。 インクが生地に染み込む昇華転写と違い、生地にデザインを貼り付けるのが転写プリント。 転写プリント特有のデザインの周りにフチがなく転写部分が比較的生地に馴染みやすいのが特徴です。 トナー転写プリントに関する詳細はTシャツに馴染むフルカラートナー転写プリント!縁なし転写が可能で記載しています。 |
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デジタル転写プリント トナー転写プリント同様、専用紙にプリントしてから熱圧着するプリント方法です。 いわゆる一般的な転写プリントがデジタル転写プリントで、細かいデザインも発色良くプリントされますが、デザインの周りにフチができ転写特有の貼り付け感があります。 昇華転写ではプリントできない綿やナイロン素材にも印刷できるのが特徴です。 デジタル転写プリントに関する詳細はデジタル転写プリント!シートを熱圧着してTシャツに転写で記載しています。 |
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インクジェット全面プリント 昇華転写のほかに全面プリントができるのがインクジェットプリントです。 昇華転写ではリブと見頃のデザインを合わせるのがとても難しいですが、インクジェットプリントであれば、既成のTシャツにデザインをそのままプリントするので可能になります。 既成Tシャツへのプリントであれば、胸背中で分けてプリントするので脇の部分などプリントされない場所ができます。 昇華転写はポリエステル素材ですが、こちらは綿素材にプリントができます。 後縫製も可能ですのでご相談ください。 インクジェット全面プリントに関する詳細は全面プリントTシャツ!インクジェットプリントで記載しています。 |
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昇華転写プリントのまとめ
- 昇華転写用紙にデザインを印刷してから生地に転写するプリント方法
- インクが気化して繊維に染み込むので生地の風合いを損ねない
- ポリエステル白生地にプリント可能
- 全面プリントが可能
- 布合わせ部分でもデザインを繋げることができる
- 紙にプリントしてから布に転写するので発色が良い
- カラーTシャツにする場合は、データで全面に色をつける
- インクのひび割れがない
- 速乾性がありインクで染めているのでユニフォームなどにおすすめ
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ここまで記事をお読み頂きありがとうございました。私たちホシミプリントワークスでは、オリジナルTシャツをはじめとした様々なアイテムのプリントを行っております。
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