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蓄光プリントは自然光や蛍光灯、LEDなどの光を蓄えて暗闇で発光する
自然光や人工光を蓄えて、暗闇になるとインク自体が発光する特殊なインクですが、実は身近なものに多く使用されています。時計の文字盤、防犯キーホルダー、男性には懐かしのガン消しやキン肉マン消しゴムにも蓄光するものもあります。最近では女性におなじみのマニキュアにも蓄光するものも。
Tシャツなどに使用されている蓄光インクは、あくまでおしゃれやデザイン性のための発光ですが、より明るく長い時間発光できるものは、災害などの緊急の場合に使われることもあります。万が一いきなり停電になっても光を蓄えていれば、自ら発光するので災害のときの避難誘導などにも使用されています。このような災害のときに使用するものは長時間の発光が可能です。
蓄光プリントとは
インクやプリント方法はいろいろありますが、その中でも唯一「自ら光る」ことができるインク。暗闇で光るとインクと言えば、ブラックライトに反応するものや再起反射プリントなどもありますが、この2つは光を当てることによって光るインクなので、暗闇で自ら発光することはできません。
再帰反射プリントに関する詳細は再起反射プリント!リフレクターとも言われる暗闇で光に反射するインクで記載しています。
下引きのホワイトプリントはラバープリントを使用しています。【Tシャツプリントの基本】ラバープリントの印刷方法や注意点で詳しく記載しているので参照ください。
基本情報
特性 | 色数 | 濃色 印刷 |
細部 表現 |
油性 水性 |
1〜上限なし | 可能 | △ |
価格帯 | 短納期 対応 |
最大サイズ (mm) |
生地種別 |
中 | ◯ | 通常版:320×360 最大版:380×480 |
綿:◯ ポリ:◯ ナイロン:◯ |
透明性のあるインク
蓄光インクにも色があります。インク自体は透明性があり、明るい場所では生地色の影響を受けてしまうので、濃色生地に蓄光インクの色を活かしてプリントしたい場合は、ベースにホワイトインクをプリントします。
白生地・ベースプリント無し 白生地であればベースを引かなくても印刷することができる。 |
黒生地・ベースプリント無し 生地色が透けています。 |
蓄光インクはどの程度発光するのか
光を蓄える性質も持っている蓄光インクは、明るい場所で吸収した光を暗闇で徐々に放出させています。
だからと言って日中に明るい太陽のもとに置いておけば、夜になったら暗い部屋で光る訳ではなく、明るい状況から一気に暗い状況になったときに発光されます。
例えて言えば、コンサートが始まる前は明るく、始まったら暗くなる場合や、消灯前後など。急激に暗くなるときに蓄光インクの光が発揮させます。徐々に暗くなる場合はあまり発光されません。
では、なぜ徐々に暗くなる場合あまり発光されないのでしょうか。
避難誘導などの災害で使うものは何十分と発光するものを使っていますが、蓄光プリントで使っているインクはそれほどは発光しません。
ホシミプリントワークスで検証した結果、ライトの明るさや時間、暗さによっても変わってきますが、ライトで光を当ててから消灯後、暗闇で光っている時間は大体2分程度でした。1分以降は徐々に発光が弱まって行き、最後の方はうっすらと光っている状態です。
そのため、徐々に暗くなるような状況の場合、最初は発光している蓄光インクの光がどんどん弱まって暗くなったときにはすでに発光し終わっているか、うっすらと光っている程度になってしまいます。もちろん、発光が終わってもまた光を当てればまた復活します。
蓄光テスト
蓄光始め 文字がはっきりと分かります。 文字外枠の網点部分も発光しているのがわかります。 |
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蓄光1分後 だいぶ発光が弱くなっています。 文字外側の網点の部分はほとんど発光していない状態です。 |
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蓄光2分後 残光が残っている程度です。 |
インク色別明るい場所と暗い場所での発色
蓄光インクにもインク色があります。インク自体が半透明なので、ラバーインクのようにはっきりとした色の差はありません。明るいときには色の違いが分かりますが、発光しているときは大差はありません。
(蓄光インクのベースにホワイトプリントをしています。)
緑インク ベースのホワイトが効いていて、はっきりと緑色がわかる。 |
うす黄色 ほぼ黄色とは分からなく、ホワイトに近い発色。 ベースのカラーはお好きなプリントカラーで。 |
印刷可能な最小サイズ
プリント面が少ないほど発光する部分は少なくなります。
蓄光インクでの発色よりも、ベースにプリントしたインクの表現性で最小サイズが決まります。蓄光インクのみの場合、インク自体が透明性があるので、細かい文字や線をはっきりとプリントすることは難しいです。
ほかのプリント手法と合わせた例
ラバーインクと蓄光インクを合わせて発光させたい部分だけに蓄光インクをプリントすることができます。明るい場所ではラバーインクと蓄光インクがプリントされているのが分かりますが、暗い場所へ行くと蓄光インク部分だけが発光して浮かび上がるので、使い方次第でおもしろいプリントができますね。
薄緑色→蓄光プリント 赤色→蛍光プリント どちらも下引きホワイトプリント有り |
蛍光部分拡大 網点部分は白引き無し |
子どもに大人気の仮面ライダーやプリキュアなど、キャラクターの光るパジャマはこの手法を使ってプリントされています。遊びに夢中で、寝る時間なのになかなかお布団に入ってくれないなどは日常的な家庭も多いのではないでしょうか。そんなときに、電気を消せば光るデザインが出てきたら子どもも進んでで電気を消してくれるようになり、ママもパパも助かります。
特徴を活かしたデザイン
昼の工場も機械的で重厚な構造美も素敵ですが、夜の夜間照明や配管から出る水蒸気も幻想的で格好良いですね。工場萌えとしてとても人気があります。その夜景を蓄光インクで再現しました。暗い場所で夜の工場のデザインが浮かび上がります。実物ももちろん良いですが、こちらもとても格好良く仕上がっています。暗闇で光る蓄光インクならではのデザインです。白ベースを印刷しているので、網点の再現も良いです。
画像
蓄光プリントにおすすめのTシャツ
ライブなどで使用する場合はスタンダードな形と、主流となってきている5.0ozTシャツ、夜の外出にはパーカーがおすすめです。
蓄光プリントのメリット・デメリット
メリット |
暗闇で光るのでインパクトが出る 他のプリントと合わせて明るい場所と暗い場所で違うデザインにできる |
デメリット |
インクが透明なので生地色が影響される 発光する時間はあまり長くない 特殊インクのため、プリントコストが高くなる |
蓄光プリントのまとめ
- 人工光や自然光を吸収して暗い場所で発光する。
- 消灯のときなど、急に暗くなるときに発揮される。
- インク自体は色が付いているが、透明である。
- ほかのプリント手法と合わせて、明るい場所と暗い場所でデザインを変えることができる。
- 長時間は発光しない。
- 特殊インクのため、プリントコストがかかる
暗闇でプリント部分が発光する蓄光プリントは暗くなったときにそのインパクトを発揮します。なかなか蓄光プリントだけで取り入れるのは難しいですが、ほかのプリントと合わせて使用すると、子どもにとっても大人にとっても楽しいものになるので、発光する特性を上手く利用して行きたいですね。
生産前のサンプル作成や実物プリントサンプルも弊社展示室にて実際に手に取って見ていただくこともできますので、メールまたはお電話にてご連絡ください。
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